■ナゴヤじゃ色モノ。ヨソから見るとスゴイ店(?) |
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最近はナゴヤ周辺以外からのお客さんも多いとか。 |
| 野々垣氏 |
ええ。ただ、どうもヨソからのお客様は、ウチのことを何だかスゴイ店だと思っていらっしゃるようなんです。大阪からわざわざ一泊でいらっしゃって、私を見るなり「あなたから買いたいんだ!」とおっしゃる方までいて。ナゴヤじゃ、ウチは色モノじゃないですか(笑)。ところが、ナゴヤでの美宝堂のイメージと他の地域でのイメージとの間にすごくギャップがある。純粋にスゴいとか、ありがたがってまでくださるとか。それが何だか申し訳なくってね。 |
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それはすなわち、ナゴヤに対するイメージの変化でもあるんでしょうか? |
| 野々垣氏 |
そうでしょうね。ひと昔前までのネガティブなイメージはほとんどなくなっている。しかし、実際に名古屋に暮らしている私たちからすれば別に昔と変わっていない。その分、実像と虚像のギャップが大きくなっているのかもしれません。 |
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名古屋を中心とした東海、中部エリアのビジネスで成功するための秘訣は何でしょう? |
| 野々垣氏 |
先日、ある方に「ナゴヤのビジネスで成功するには美宝堂のやり方は絶対に間違っていない。あの泥臭さ、ダサさがいいんだ!」とお褒めに預かりました。
ダサいのは別に狙ってやっているワケじゃないんですが(笑)。
ただ、ナゴヤのビジネスではスマートなやり方よりもベタな方がウケることは確か。名古屋に限らず、これは世界中のビジネスどこでもそうだと思うんですが、どんなところでもより多くの人にウケるのは、ちょっとベタなモノじゃないでしょうか。 |
■名古屋ビジネスの立地性は“面”ではなく“点”で見る |
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CMの決まり文句『名古屋清水口の美宝堂です』によって、この地方のほとんどの人は美宝堂の場所を認知しています。あれは悪立地を逆手に取った名コピーですね(※1)。 |
| 野々垣氏 |
いや、もともと語呂がいいから言ってただけなんですよ。
しかし、事実、ウチがここまで生き残ってこれたのはビジネスとしての立地が悪かったから。名駅や栄の老舗時計店は、ここ20年で軒並み店をたたんでいます。今は一等地に出店すればそれだけで周辺からの相乗効果を期待できるという時代ではない。 むしろ、“その他大勢”になり埋没してしまう怖れもある。独自の個性を打ち出せば、名駅、栄である必要はありません。 |
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名古屋エリアに新規出店する場合、立地の選定のポイントは? |
| 野々垣氏 |
名古屋は決して“ミニ東京”“ミニ大阪”ではない。ビジネス都市としての発展の仕方が違うんです。
したがって、“面”で立地の特性を推し量ることが非常に難しい。栄だから、名駅だから、あるいは大須だから繁盛するとかこういう業種が向いているとか、あまりビジネス・マーケティングの傾向を見出せない。
あくまで“面”ではなく“点”なんです。人の流れや流行っている店だけを見て、このビジネス・エリアがいい、と判断しないよう注意が必要です。 |
■テレビCMでキャラを売り出し1対1の関係を築く |
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最近のテレビCMは、専務ご自身も出演されていますね。 |
| 野々垣氏 |
2年ほど前から出るようにしました。と言うのも、店にいられる時間が多い人間が出た方がよいだろうと考えたんです。遠方からお店にいらして「金の間」(※2)で記念撮影して、というお客様も多い。そこにテレビに出ている私が現れ、お相手させていただくだけで、とても喜んでもらえる。
東京の企業やお店は、テレビCMを打つことをカッコ悪いと考えているようですが、名古屋ビジネスではお客様と親しい関係を築くには非常に有効です。 |
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マスコミを利用してパーソナルイメージを打ち出す。逆転の発想ですね。 |
| 野々垣氏 |
広い商圏で不特定多数の方を相手に商売する、というやり方とは相反するかもしれませんが、最近は特にお客様とのパーソナルな関係作りが大切ではないか、という気がするんです。
「あなたから買いたい」とおっしゃってくださる方が実際にいらっしゃる。そういうお得意様には携帯電話の番号をお伝えして、お問い合わせに対して直接ご返事するようにしています。
今の世の中、インターネットで相手の顔を見なくても物が買える。それが逆に、個対個のつながりを求める気持ちを強くしている。広い商圏で商売をしながらも、お客様とより近しい関係を築く。名古屋のビジネスで成功するためには、この相反する要素の両立が重要なのかもしれませんね。 |
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